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10 ディレクトリにファイルを加える

ディレクトリにファイルを加える手順を説明します。

add コマンドは、 新しいディレクトリを加える場合にも使用します。

他のほとんどのコマンドと異なり、 add コマンドは再帰的に動作しません。 従って、`cvs add foo/bar' とタイプする代りに、 次のようにする必要があります。

$ cd foo
$ cvs add bar

Command: cvs add [-k kflag] [-m message] files ...

files が加えられた事をリポジトリに伝えます。 add で指定するファイルやディレクトリは、 現在のディレクトリに存在している必要があります。 新しいディレクトリ階層の全てをリポジトリに加える場合は (例えばサード・パーティーからのファイル等)、 代りに import コマンドを使用した方が良いでしょう。「A.11 import--CVS にソースを取り込む, ベンダー枝を使用」参照。

内容を commit で格納するまで、 ここで加えたファイルは実際にはリポジトリに置かれません。 remove コマンドで削除されたファイルに対して、 commit を発行する前に add を実行した場合、 remove が無効になります。 例は 「11 モジュールからファイルを削除する」 参照。

オプション `-k' には、 このファイルを取り出すときの置換モードを指定します。 詳細は 「16.4 置換モード」 参照。

`-m' オプションには、ファイルの説明文を記述します。 (ログ情報を記録する設定ならば) この説明文が ファイル `history' に記録されます (「B.9 ファイル history」参照)。 またファイルを格納する際、リポジトリの履歴ファイルにも記録されます。 この説明文は log コマンドの出力で確認できます。 変更するには `admin -t' を用います。「A.5 admin--rcs の管理フロントエンド」参照。 フラグ `-m description' を省略した場合、 空の文字列が使用され、説明文を記述するように促されることはありません。

例えば、以下のコマンドでファイル `backend.c' が リポジトリに加えられます:

$ cvs add backend.c
$ cvs commit -m "Early version. Not yet compilable." backend.c

加えたファイルは、作業中の枝だけに加えられます (「7 枝」参照)。 他の枝にも加えたい場合は、後でマージすることができます (「8.4 ファイルの追加や削除もマージできる」参照)。


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